No 536
Date 2012・04・03・Tue
恋のはじめ方こんなタイトルのドラマがあったと思いながらの更新。
恋を忘れたことはなかったし、3年間ずっと恋していた自信がある。 それでも、相手が居なければ恋は出来てもお付き合いにはならない。 だったら違う恋を探すしかない。 過去ではなく未来を一緒に居れる誰かとする恋を。 大学時代――数字にすると6年も前だが――に憧れていた男性とデートしてきた。 あぁ、うちの大学の人だな(いろんな意味で^^;)とは思ったが、それ以上にこんな人だったかなぁーと思ったり、あぁこんな人だったなぁーと思ったり、まぁ色々と楽しかった。 その中で、その男性に抱きつかれる場面があった。 何気なく、ホラーを見て冷えたーと言っている雪を温めてくれたらしい……。 唯、抱きしめられてドキドキして、少しばかし喜んでも見たが、それでも違う胸を探している自分が寂しい。 自分が求めるのはいつでも洗剤の香りがして、決して筋肉質でない心拍が鮮明に聞こえている、そんな胸だった。 違う感触にドキドキと自身の心拍は上昇するが、失った安心感や落ち着いて感じられる暖かさが恋しいと思ってしまう。 違う、この人じゃない。 自分の五感が言ってる。 その声を聞こえないふりをして、笑うことにつかれる。 「無理しなくていいよ。別れたのは君のせいじゃないと思う。ただ、相手に何かを求めた瞬間に恋愛は終わる」 デートの相手にそう言われた。 求めたのだろうか……愛してほしいと。 唯、それを求められない相手とは遅かれ早かれこうなっていただろう。 「昔、君のことが好きだったよ」 私が、アルコールの入った頭で告白する。 「今は違うの?」 多少、小慣れた返し方をされる。 「わからない。別れたばかりで寂しいから、誰かに慰めてほしいのかも。でも、誰でも良いわけじゃないし、君に逢いたいと思った。大学を卒業した時の未練を思い出したから」 素直にそう返事をした。 「お酒飲むとこ、初めて見た。可愛いね。おいしそう」 そう言って笑ってくれた。 知ってるよ……だって、元彼も同じことを褒めてたから。おいしそうだね。可愛いねって。 「そんなこと言ってくれるのは君だけだよ」 常に元彼が頭の中にいる自分に自己嫌悪して嘘をつく。 「そんなことないよ」 彼はそれ以外何も言わず、お酒を飲む。 「……わからないから、もう少し付き合ってもらえないかな。君のこと好きなのか、好きになれるのか、好きになりたいのかを見極めれるまで、時間がかかると思うけど、付き合ってもらえないかな……」 無茶なお願いをする。 「ご贔屓にいただきありがとうございます。俺でよければいつでも」 また、彼は笑いながらそう言う。 あぁ、いいな。余裕があるんだ……。 ニコニコとお酒を飲み進める彼にそう思った。 「大学時代、私が君のこと好きだって気づいてたでしょ? 最近のメール見てわかってるんだろうなぁーって思った」 「うーん……もしかしてそうかも、と自意識過剰かな? を繰り返してた。いつもニコニコしながら走ってきてくれてたし」 「もし、告白してたらどうしてた?」 「……大学時代の俺に聞いてみないとね」 大事なところははぐらかされる。 というのか、縋りたいと思っているのを読まれている、そう思った。 女性のズルいところも、弱いところも、怖いところも知っている人の返し方だと思った。 雨が降った時の傘のさし方、絶妙な立ち位置で私が濡れないようにしてくれていた。 エスカレーターに乗る時にさりげなく後ろに回り、下る時はさりげなく前に行く。 気が付けば道路の方を歩いてくれていて、隣を見るといなかったりした。 慣れてるなぁー。さすが。 そう思う反面、やはり頭をよぎるのは不器用な元彼だった。 「また、誘っていいかな?」 「いつでもどうぞ。俺も楽しいし」 そう言う君に恋が始まればいいとそう願った。 自分と同じくらい不器用な人ではなく、自分の不器用さをカバーしてくれるくらい器用な人と。 「いつになるかわからないけど、告白の返事も考えておいてくれる?」 その質問だけ彼は少し目を大きくしてこちらを見た。 いつか告白が出来るなら、その時そんなつもりじゃなかったと言われるのは寂しい。 OKでもNOでもいいから、誰かが自分のことを少しでも長く考えてくれるように。 そんな呪いを新しい恋の始まりかもしれない場面にかけた。 スポンサーサイト
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この記事のコメントわたしは器用な恋をしたことがないから、よくわからないけれど、器用な彼が不器用な姿を見せてくれるような、そんな優しい恋を雪がしてくれるように心からお祈りしてる。お花見いけないのは残念だけど。。。
No.1602 あぁやへ
本当残念だよぉー!!!
あぁやに会いたかった(ノ_;)クスン でもでも、また次があるからお仕事頑張ってきてください。 こちらの職場は早くもバトルの火が見えます‐_-; 器用な人が不器用なのは元彼で懲りたよ 慰めるのも、我慢するのも、嫌われないように頑張るのも疲れちゃったからね^^; 今度はずーっと器用にお姫様扱いされたい(笑) |
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