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ブルームーン 2007年12月28日
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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  111

サンタクロース体験3

この記事は「サンタクロース体験」  の続きになります。

明らかに失敗という結果を残したこのプレゼント作戦。少し、しょんぼりしながら雪は眠りについた。
そして、25日の朝を迎えた。
あー学校にレポートを出しにいかなかれば……と思いながら目を覚ますと、枕元には見慣れない箱が。
その箱を見た瞬間に雪の中に走ったのは「やられた!」という感情であった。
サンタクロースの振りをして両親を驚かすことを失敗しただけでなく、やり返されてしまったのだ。
多分苦笑いになっているであろう顔を戻そうとはせず、そのまま台所へと下りていくと、母の嬉しそうな顔に遭遇した。
その顔は悪戯に成功した子供そのもので、自分がこの顔をしたかったのに! と思うと悔しくなった。
台所のテーブルには昨日自分が父の枕元に置いたチョコレートと母に手渡ししたクッキーとキャンディーが置いてあった。
「サンタクロースが来たみたいで」
笑いながらそういう母にまた苦笑いを浮かべ、父のチョコレートの上においてあるメモ書きを手に取った。
そこには唯、
『メリークリスマス ありがとう』
とだけ記されていて、仕事に行く前にそれを書いたのだろう、律儀な父らしいと一人納得した。
まぁ、父にいたってはそれなりの成功を見せたようだ。
それにしても、母は何時雪の枕元にあんな箱を置きに来たのだろうか?
レポートが終わったばかりでかなり本の散乱している部屋に物音も立てずに侵入できるものだろうか?
全く、この母という人物はきっとサンタクロースの血でも引いているに違いない。
そう思ったと同時に、雪が部屋に入っても全く目を覚まさなかった父を思い出し、自分は父の血を多く受け継いでいるに違いないと妙に納得した。
「まだまだ甘いなぁー」
母はそう言いながら、雪の渡したクッキーの缶を開けた。
「あんたも食べる?」
「うちがあげたんやん!」
「あれ? これサンタさんからちゃうの?」
しれっとそう言い切る母に、私はいつか勝てる日が来るのだろうかと、一人クッキーを口に入れながら考えた。
初めてのサンタクロース体験。
人の部屋にこっそり入るのは意外に難しいこと、サンタはきっと25日の朝に見た母の顔――あの悪戯が成功した子供のような顔がしたくてプレゼントを配っているに違いないと、妙なことを学んだ日になった。

サンタクロース体験・完


追記で母が雪に渡したプレゼントが明らかに(笑)


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