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ブルームーン 2008年07月
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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  306

更新停滞中につき……

小米雪、ただ今大学のテストの為、コメントの返信&更新が滞っております^^;
申し訳ございません!!
gomennasai.jpg 
テスト&レポートが終わり次第、コメントのお返事返させて頂きますので、もう少々お待ち下さいm(_ _)m

アンード……!!!


3000HIT.jpg 
いつの間にか見過ごしてしまった3000HIT! 今回もリクエスト募集しますw
もし、ございましたらコメント欄にお願いします!
キリバン様に書いたリクエストの例ですが、
こんな風にリクエストしてくださるとありがたいですw
ではでは。。。


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No  305

失敗とは……

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No  304

飛び出せ!

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No  303

プラネタリウム/大塚愛

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No  302

菓子に駄がつきゃ懐かしい3

この記事は「菓子に駄がつきゃ懐かしい   」の続きになります。

去年の今頃からあることがきっかけで彼とは今連絡を取っていない。別に喧嘩別れをしたわけでもなく、別れる時期が来たということだったのだろう。
大人になるに連れて、昔の私達には持つことが出来なかった大切なものが増えてきた。
そんな中で薄れていく三つのチョコレートの存在を途轍もなく寂しく思う。
小さな頃、大人になることについて考えていた。
お酒を飲んだり、煙草を吸ったり、大人になることで何でもできるようになると思っていた。
唯、実際に自分が大人になるに連れてその夢物語が冷めていくのを感じている気がする。
本当は大人になると言うことは出来るようになることではなく、出来ないということがわかることなのかも知れない。哀しいことだが、今はそう思う。
近年、駄菓子の再ブームが起こっているのか、色んな場所で駄菓子を目にすることが増えてきた。
雪の幼い頃のようにコンビニの一角だけではなく、スーパーやデパートまで。
その駄菓子のコーナーを通り過ぎるたびに何時も思うことがある。
あの時の自分は何になりたかったのだろうと……。
大人になったら何になる?
この言葉は幼い頃に皆さんも誰かに一度は問われたことのある言葉だろう。
雪も色んな場所でこの問に答えてきた。
幼稚園の時はお菓子屋さん。小学校の時はペットショップの店員に獣医さん。中学の時は学校の先生。
それでも現実に就職という文字が目の前にちらつき出すと、何になりたいなんて言えなくなってくるのだ。
最近、大学で進路希望書というものをよく書くようになった。
大学院か就職か、就職先はどんな会社か、その会社ではどんな部署に付きたいか……。
細かくなればなるほど、自分の人生に対する一文字一文字が重くて、手がつけられなくなってきた。
幼い頃に簡単にできたことが出来なくなってきている自分を見つけて、自分が今までしてきたことの無力さを感じた。自分は何になりたいのか。
今までの進路は何所か決っていた気がした。中学を卒業すれば高校に行くことなんて分かってたし、大学は理系で興味があるのがバイオサイエンスだからここ。大まかな選択でその中からいけるところを選んで、それでいいと思ってた。でも、そうやって過ごしてきた結果が今の迷いである。
自分が何になりたいのか、私は分からないのだ。
人生に迷うのは地図が無いのではなく、目的地が無いのだ。
以前に何所かでこの言葉を聞いたことがある。まさにその通りだ。今の私にはきちんとした目的地がないのだ。
「就職するの」
その言葉を口に出すたび、今の自分の歳ともう直ぐ終わる学生生活を感じるようで無性に寂しい。
そして、感じるのはその寂しさと真っ暗で先が見えないトンネルに迷い込んでしまったかのような不安である。
純粋に駄菓子に心を躍らせていた頃、自分の道は何時も一本だった。
迷うことなんて無くて、真っ直ぐ前だけ見てれば良かった。
歳をとるに連れて、真っ直ぐだった道がいくつもに分岐し始め、そして私は迷った。
もし私の地図に幾つもの道が書かれていて、今の私にたった一つだけ道を示すものがあるとするならば、それはチロルチョコレートである。
別れる時、幼馴染の彼と約束した一つの事柄だ。
「チロルチョコレートは幼い頃から皆が知ってて、誰でも手にとれる。だから、私も人が身近に使えるもの、目に付くものを作る人になりたい」
昔の自分が何になりたかったなんて正確には覚えてなんていないけれど、雪が一番最後に口に出したなりたいものはコレである。
漠然としすぎていて何になるのかなんて全く分からないが、たった一つの大きな目的地があるのだとすれば間違いなくここである。
私達のチロルチョコの様に、部屋の隅っこに隠れてしまうくらい生活に溶け込んでしまうような、そんなものを作る人になりたいと思う。
今大学でやっていることがそれになんの役にたつのかはまだ分からないが、とりあえず、何所に行きつくのか分からない地図を持って、もう少しだけ歩いてみようと思う。
迷っても迷ってもその度にポケットのチロルチョコレートを口に含みながら。

「菓子に駄がつきゃ懐かしい」・完


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No  301

菓子に駄がつきゃ懐かしい2

この記事は「菓子に駄がつきゃ懐かしい」の続きになります。

その習慣は雪たちが大きくなってからも続いていた。
幼い頃に二人で手を繋いでコンビニに行っていた習慣がなくなっても、お使いのおつりを貯金箱に溜める習慣がなくなっても、一緒にチロルチョコを買いに行くことすら無くなった時ですら、続いていたのだ。
小学校を卒業して、お互いが異性であるということが分かり始め、彼と合う回数は圧倒的に減っていた。
そんな時でも、遊びに行く時にはどちらかのポケットに三つのチョコレートが入っていたものである。
気まずい雰囲気になると、頼みの綱であるかのごとくチョコを取り出し、口に含む。
夏場なんかでは形状を保っていられなくてドロドロに溶けている時もあったが、あの甘さは変わらなかったような気がする。
「もう一個あるけど?」
お互いが一つずつを口に含み、チョコレートが後一つ残っているのは二人とも知っている筈なのに、態々その台詞を口に出すようになっていた。何となく、小さなチョコレートをジャンケンで取り合うことに気恥ずかしさを感じていたのかもしれない。それでも最終的にはいつもジャンケンをしていた。
長く続くこの習慣が好きで、嫌な事があっても10円の小さなチョコレートで機嫌が直った。我ながら安いものである。
あれは確か雪が高校生の時だったと思う。
彼が何時も買いに行くのは面倒だというようなことを言い出して、チロルチョコを箱で買ってきた。
所謂大人買いというやつである。
1000円程度のもので100個のチロルチョコが入っている。
最初は店頭においてあるチロルチョコの箱が家にあることに気分が高揚していたのだが、次第にそれも無くなって行った。
何時もたった三つだったチョコレートが目の前に100個もあるのだ。
それが悪いという訳ではないが、ジャンケンをする必要が無くなったチョコレートへの魅力は薄れていくのも早かった。
箱の中身が半分程度なくなった時には、チョコ自身にも飽きてしまっていたのだ。
なんともいえぬ喪失感がそこにはあって、チョコに手を伸ばすことに全くといって良いほど興味を覚えなかった。
チロルチョコが三つ。
昔からそうだったのに。
欲しいものが自分のお金で買えるようになって、10円玉なんて何枚も入るような財布を持つようになって……そこにある三つのチョコレートが急に空しいものに思えたのだ。
たった30円のチョコレートはアレだけの笑顔と喜びをくれたのに、1000円もする100個のチョコレートが私にくれたのは、現実と喪失感だった。
箱の中に半分ほど入って整列するチョコレートを見ながら、大人になるということの寂しさが少し分かったような気がした。

「菓子も駄がつきゃ懐かしい3」へ続くw


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No  300

菓子に駄がつきゃ懐かしい

最近石油高騰の所為か、駄菓子の値段まであがっていると聞いている。
値上げをしない会社にしろ、駄菓子自体の質や量を落としそのままの値段を維持するのだそうだ。
子供の味方であるとされる駄菓子にまで世の中の柵が絡んできたのかと思うと正直少し寂しくなった。
それはともかく、ここで少し雪の駄菓子の思い出話でもしてみようかなと思うのだ。
皆さんも駄菓子というものには少なからず思い出があると思うのだが、雪もそれ同様に中々忘れられられないものがいくつかある。
その一つがチロルチョコである。
チロルチョコは最近では2、30円のものも出てきたらしいが基本は10円で売っている小さなチョコレートである。雪の幼い頃に比べて、様々な種類が登場して最近ではチョコなのかなんなのか分からないものまで多数である。
このチョコレートが雪は未だに忘れられないのだ。
幼馴染の男の子との話である。
彼と雪が幼い頃、二人でよく10円玉を出し合ってコンビニへと出かけていた。駄菓子と言っても父母の幼い頃とは違い、駄菓子屋なんてものはなく、コンビニエンスストアの一角にそのコーナーを設けているに過ぎなかったのだ。
二人でお金を出し合っても、お使いのおつりだとかそんなものが多くて、正直100円にもならない程度だったと思う。母に言えばお小遣いくらいくれただろうが、そう言ったものとは少し違い、自分達自身で溜めたお金で何かを買うのが楽しかったのだ。
そのお金を持って私達が買いに行ったのが、そのチロルチョコであった。
そういえば少し語弊があるかも知れないが、100円程度のお金を全部チロルチョコに使ったのではなく、2,30円のスナック菓子を二つほど買った残りのお金で選ぶチロルチョコがお互いの一番の楽しみだったように記憶している。
最後に残るのは――いや、あえて残していたのはたった三枚程度の10円玉である。
しかも、一回他のお菓子をレジに通してもらって態々残りの金額を見るという、いかにもレジのお姉さんにとって迷惑な客であった。
残りの30円で買うチロルチョコはいつも3つだった。消費税は3%の時代であったが確か30円だと1円の消費税がついた。その1円がある時は良いが、純粋に10円玉を3枚しか持っていない時は、またもレジのお姉さんにお願いして、20円と10円に分けてレジを通してもらわなければならなかった。
そんな苦労(?)をして手に入れた3つのチョコレートは至福の味がしていた。
二人で三つのチョコレートは一つずつ食べると最後に一つだけ残ってしまう。
そのチョコレートを二人で眺めながらどちらかとも無く、「最初はグー」という掛け声からジャンケンが始まる。グー・チョキ・パーで決る勝敗はその頃の自分達にとって最後のチョコレートを手に入れる為の一番有効な手段であったのだ。
勝ち負けではなくその過程が楽しくて、私達が買うのはいつもたった三つのチロルチョコだったのだ。

「菓子に駄がつきゃ懐かしい2」へ続く


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No  299

逃げるのはね……

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No  298

未来

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No  297

頼むから 

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No  296

感謝してるよ

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No  295

褒める?

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No  294

発明家!? 

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No  293

憧れ

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No  291

風になりたい/THE BOOM

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No  290

大きな幸せ

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No  289

こんな奴だから

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No  288

雨と腕

あー時間が……^^;

テストが近い所為か、7月はいつも忙しい気がします。

レポート、プレゼンテーションと色々追い詰められておりますが、とりあえず、またまた過去作のUPになりますw



【雨と腕】

 君がいなくなって初めて切ないって言う感情がはっきりと分かって、君がいなくなって初めて空があんなに眩しかったんだって思って、君がいなくなって初めて……君を愛おしいと思ったんだ……。
 

 一月に降る雨は空中で凍って雪になってしまうような錯覚を起こす。
 シトシトと頬を擦ると、ピリッとした痛みが走る。
 俺は何度この空を見たんだろう。
 薄暗い雨空を眺めていると、無性に君に会いたくなったんだ。
 ――もう、終わりにしよう。

 先に呟いたのは俺だった。

 ――私はまだあなたの事が好きなの。

 君は俺の腕を掴んでそう言った。チャームポイントとも言える、大きな目には涙がこれでもかというほど溜まっていて、少し揺らしただけで零れ落ちそうだった。

 だが、その時の俺はそんな君にときめきも愛情も……罪悪感ですらわいてこなかった。

 強い力で君が掴んだ手を振り払う。これで終わりだというように。

 君はそれでも俺の服を離さない。終わりたくないと縋りつく。

 二枚で千円ぽっちの俺のシャツはそんな力に耐えれる訳もなく、唯己の身体を構成する糸を伸ばしていった。それでも君はその手を離さなかった。そんな君に俺の中でなんとも言えない苛立ちが走る。

 離れたい俺と離れたくない君。それはまるで鬼ごっこの様で。幼き日の一心不乱で鬼を追いかけた日々を思い出した。

 そう、それは鬼ごっこで、どちらかが止めてしまえばこのゲームは簡単に終われるのだ。

 逃げることを諦めるか、追うことを止めるか……。

 だが、どちらも諦めないからこのゲームは続いていた。だが、もうひとつだけ終われる方法があったようだ。

 ――頼むから、俺から離れてくれ。

 俺は呟くような声でそう伝える。その声に君の手から力が抜け、嗚咽交じりの泣き声が聞こえてきた。

 声を押し殺して泣く君を見て、君はこんなにも小さかったのだろうかと思った。

 何時も俺に高圧的な態度を見せていて、少し酒を煽って帰ると、眉間に皺を寄せていた君。ボロアパートを潰せるんじゃないかと思うような声で怒鳴りつける君。そして、俺の事を好きだという君。

 俺の頭の中にいる君はもっと大きかったんだ。

 ――少しだけでいいから、抱きしめて。

 君は、泣きながらその言葉を紡いだ。

 それが君の最後の願いだったね。アレが欲しい、コレが欲しいとわがままばかり言っていた君とは思えない願いだったよ。

 

 ぼんやりと部屋の明かりもつけず、考え事をしていた。

 何時しか日は落ちていて、窓の外にはポツポツと雨音が聞こえる。

 外に出ようか。

 何故かそう思った。

 傘をさそうとして、傘を持つ手を見つめた。

 この手で君を抱きしめた。あの時の君の小刻みに振るえる肩が何時もよりも愛おしくて、愛情なんかなかったはずなのに、何時もよりも強く抱きしめた。

 そう、きっと雨の所為だ。

 雨は俺を何所か寂しくさせる。

 君と別れてから、雨の日には外に出ることにしている。

 多分、一人部屋にいてあの時の君を思い出したくないから。

 あっ雨があがった。

 雨上がりの空が眩しいなんて、君と別れてから初めて分かったんだよ。

 それだけでも、君と離れて、あの鬼ごっこを止めてよかったと思うことにしてるんだ。

 だからあと少しだけ、雨降りの散歩を止めれそうにない。


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No  287

髪の毛切ったら……

これも大分昔に書いた短編小説になります^^
最近無駄に忙しくて書き下ろす暇が余りありません(泣)
唯、そういう時の方が書きたいっていう気持ちは強くなるんですが……
まぁ、そんな気持ちは溜めといて、時間がある時に爆発させたいと思います^^
あっ! 先に言っておきますが実話じゃないですよ?(笑)

【髪の毛切ったら……】

 髪の毛を切った。
 失恋したから……。
 馬鹿ねって短くなった自分の髪の毛を見ながら笑えてきた。

「あんなに伸ばしてた髪の毛、如何して切る気になったんですか?」
 美容師が私の紙を切りながら、そう尋ねた。
「ちょっとね」
 私は自分自身には分かりきっている答えを濁した。
「何所まで切ります? 今ならボブとか、あっあと襟足を残して段を入れるとか――」
「ショートカットで」
 私は美容師の声を遮ってそう言った。
「えっ? あっショートカットですか? でも、勿体無くないですか? こんなに伸ばしたんなら折角だから――」
「ショートカットで」
 もう一度美容師の声を遮った。
「はぁ……勿体無いのになぁ」
 美容師は間延びした声を出しながら、手を動かし始めた。
 チョキチョキというハサミの音にあわせて、パラパラと自分の長い髪の毛が落ちていく。
 あぁ、彼への気持ちもこんな風に落ちていけばいいのに。
 鏡を見ながらひっそりと目を潤ませる。
「あっすみません! 目に髪の毛入りました?」
 美容師はそう言うと柔らかいタオルで私の顔を軽くはたいた。
「いえ、大丈夫」
 私は少しぼんやりとしていた頭を元にもどし、鏡を見つめた。
 私はどこかで思っていたのだろう。振られるわけがないと。
 本当に馬鹿だ。
 あれほどはっきり「友達に戻ろう」と言われてもまだ彼のことが好きだったのだから。
「でも、今日は一体如何されたんですか?」
「えっ?」
「だっていつもなら日曜日は忙しいって来ないじゃないですか」
「そうだった?」
「そうですよ」
 美容師がけろりとそう言う。
 そうね、だって日曜日は彼とデートしてたもの。髪の毛なんか切ってる場合じゃないわ。
 可愛い洋服を選んで、長い髪の毛を如何するか考えて、何所に行きたいか想像して……
「えっ……あの本当に如何されたんですか?」
「何が?」
「だって泣いてますよ……?」
「へっ?」
 思わず間抜けな声を出してしまった。
「あの……俺、悪いこと言いました? えっと……よく友達とかに言われるんですよね、空気読めないって……。えっと、あの、あっ最近って空気読めないことKYって言うらしいですよって、そんな話がしたいんじゃなくて――」
「違うの!」
「えっ?」
「違うから……髪の毛が目に入ったのよ」
 彼が切ってたのは後ろなのだから、髪の毛が目に入るわけないのは分かってるけど、真っ青になって慌てる彼にそう言った。
「あの……俺ちゃんと切りますから!」
「えっ?」
「髪の毛! ちゃんと、ショートカットにしますから!」
 ハサミを片手にグッと拳を固める彼を鏡越しで見ると笑いたくなった。
「そうね……可愛くしてね」
 新しい恋ができるように。
「はい! 今よりもっと可愛くします!」
 本当に笑えてくる。
 私も馬鹿みたいだけど、ハサミを持って私の髪の毛と奮闘する彼も十分馬鹿みたいだ。
 
 髪の毛を短くして、いつもとは違う色の口紅を塗って、もう一度……恋を探してみようかな。
 彼が可愛くしてくれたらしいし、それに……
 折角セオリー通り髪の毛を切ったんだから。
 失恋したら、髪を切る。
 全く誰が言ったのやら……。


 


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No  286

恋花火

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夜空に咲く花 大きな音で

ビルの谷間に 光り輝く

君も見てるかな 何て考えながら

ちょっぴり 寂しく 一人花火

 

ドーン ドーン

打ち上げ花火

逸らさぬように 放さぬように

視線を逸らすと全てが終わるようで

切ない その言葉がとてもよく似合う

 

そうね それはまるで恋のようで

輝いてるのは一瞬で 後は大きく散るばかり

 

君と私の恋愛は

まさにこれだね 恋花火

 

 

夜闇に咲く花 小さな音で

公園真ん中 儚く光る

君ともしたよね 何て考えながら

ちょっぴり 切なく 一人花火

 

パチパチ パチパチ

線香花火 

落とさぬように 消さないように

玉が落ちると全てが終わるようで

儚い その言葉が一番よく似合う

 

そうね それはまるで恋のようで

長く続くと 後は小さくなるばかり

 

君と私の恋愛は 

これがピッタリ 恋花火

 

 

 


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No  285

幸福な人

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No  284

カシスオレンジ

「話って何?」

 かつて恋人だった彼に呼び出された。

 別れてから、もう三年くらい経つかな。

 彼氏は蕎麦の様な奴で私のことをふった。

 お前は牛乳みたいに元気だから一人でも大丈夫だって言ってね。

 今思えば懐かしい。

 感謝すらしてる。

 そのお陰で一生愛していきたい人ができたから。

 私は自分の左手の薬指に光る小さな宝石を指で触った。

「もう三年か……」

 彼は淋しそうに呟いた。

「あなたが、私をふってから……ね?」

 私は悪戯っぽく笑って見せた。

「結婚するんだ」

 彼は一呼吸置いて、静かにそう言った。

「どんな人?」

 私は少し淋しさを感じながら聞いた。

 勝手な話だ。

 自分は婚約していながら、元彼が結婚してしまうのが淋しいなんて。

「ちょっとお前に似てる。でも、彼女のほうが気が強いかな」

 彼は面白そうに言った。

 優しそうな瞳をしていた。

 それはかつて自分に向けられていた瞳で、心の何処かでわだかまりが残る。

「そう……。よかったわね」

 私はカクテルのグラスを見ながら言った。

「俺……大丈夫かな? 結婚して……。やっていけると思うか?」

 彼は不安そうに呟いた。

「如何して、私に聞くの?」

 あなたから、ふった私に……そんな事聞かないで。

 また、元気が欲しくなった?

 私が牛乳みたいだから?

 飲むと栄養がつくから?

 甘えないでよ……。

「俺、自信ないんだ……」

 彼は頼りなさそうに言う。

「私が今飲んでるカクテル何か知ってる?」

 私は徐にグラスを持ち上げた。

「カシスオレンジ……?」

 彼は戸惑ったように答えた。

「私ね……もう、牛乳よりカシスオレンジが似合う歳なんだよ。いつまでも牛乳じゃいられないの。だからね――」

 あなたに元気はあげれないわ。

 そう言いたかった。

 彼は何も言わず戸惑ったように私を見た。

 私は首を振って何も言わずに席を立った。

「さようなら」

 私は振り返らずにバーを出た。

 彼の顔が目に浮かぶ。

 情けない顔してるんだろうな……。

 でもね、いつまでもあなたの事を考えてはいられない。

 私が最後にあなたにしてあげられるのは、中途半端に慰める事なんかじゃなく、冷たく切り離してあげる事。

 だから、私何も言わないよ。

 あなたにも私にも、お互い以上に大切な人ができたんだから。

 だから、あなたに贈る最後の言葉は「また今度!」じゃなくて――「さようなら」

 もう会うことはないという別れの合図。

 いつか何処かで出会っても、あなたと私は違う道を歩いてる。

 交わる事は決してない。

 牛乳はココアと。

 蕎麦は唐辛子と。

 一緒になる事を望んだのだから。

「さようなら」

 私はバーの外からもう一度彼に小さく呟いた。

 

 


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