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ブルームーン 2011年09月
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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  496

残り香

残り香

彼が居なくなった布団に一人潜り込む
ふんわりと香る彼の整髪料や洗剤の香り
何となく寂しくて 彼の寝ていた枕を抱っこする
さすがに抱きついている錯覚にはなれない
でも 自分以外の人間で唯一落ち着く匂いを吸い込む

いつからだっただろう
抱きしめられることでドキドキではなく安心するようになったのは
ときめきが無くなった訳ではないが それよりも落ち着くという感覚が定着した
目をつぶると意識を持って行かれそうになる匂いに神経を通わし 耳を澄ます
枕を抱きしめる自分の腕から聞こえる脈の音
ドクン ドクン ドクン
彼の心音が思い出される

ほんの数時間しか持たない残り香で 
小さな安心を感じる
明日にはシーツを洗って布団も干すけれど
せめて明日の朝まで
彼の残り香に包まれて意識を落とす
夢で逢えますようにと


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No  495

待ち上手

honwaka7.jpg

雪の彼は人を待たせる名人である。
気がつけば待ち合わせから30分経過……なんてことはざらにある。
その所為か、気がつけば待ち上手になっている自分がいる。

駅の改札で1人立っていると、年配の夫婦だと思われる男女を見つけた。
女性は足が悪いらしく、両手に杖を持っているのが分かる。
二人で駅の地図を見ながら行き先を相談して、出口を確認。
そこで小さな問題が発生する。
目的地から一番近い出口にはエレベーターがないらしい。
二人は悩む。
エレベーターを使って平らな道を遠回りするか、階段をゆっくり登るか……
どうやら階段を選んだ様子。
大変そうだなぁーと思ってみていると、女性が男性へ笑顔でこう話す。
「じゃんけんでもしながら登りましょうか? パイナップルなら6段登れるわ」
男性も笑いながら話を続ける。
ついて行く訳にはいかなかったので、その先の会話は聞こえない。
それでも、素敵な夫婦だなぁと思わずには居られなかった。

そこに15分遅れに彼が到着。
実はちょっとイライラしてたけど、あの夫婦に免じて許してやるか……
「ねぇ、今素敵な出来事があったんだ」
君が待たせてくれたお陰で出会えた素敵な出来事もあるんだよ。
待ち上手な自分に出会わせてくれた君にさえ感謝したくなるくらいね。
小米雪

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