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ブルームーン
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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  540

のろけ?

最近のブームは彼氏の家の近所の図書館で、彼氏のカードを使って本を借りてくることだったりする。
元々本にかけていたお金がかなりだったので、それだけでも月に1万円程度の節約になっている自分に驚く。
それはさておき、タイトルの通りの惚気をほんの少し披露してみようと思う。

先日、いつも通り図書館で借りてきた本を読んでいた。
その本はとあるエッセイで、その作者の結婚式について書かれたものだった。
ドレスは森英恵デザインのもので、お金をかけたこだわりのパーティという感じで、セレブな世界に陶酔しながら読んでいたのであった。
そのつど雪は「いいなぁー」「素敵~」と隣にいた彼氏に聞かせてやろうとあえて声に出して読んでいたのだが……
如何せん、何の反応もない。
これだけアピールしているのだから、「何がいいの?」とか「何か素敵なことが書いてあったの?」くらい尋ねてくれてもよさそうなものだが、相手は無視。徹底的に乗ってこない。
そんな様に、苛っとして頬を膨らませてみるが「何? どーしたの?」とのんきな声。
それがまた雪を苛っとさせる。
腹は立つが、彼氏がもう寝るというので、電気を消して消灯体制に入った。
イライラはしていても仕事に支障をきたすわけにはいかない。
しかし、電気を消すと、ふと今日の晩御飯を思い出した。
炊飯器に残っているご飯が半合程度。
このまま明日まで放っておくと間違いなくカピカピのお米を作ってしまう素敵な炊飯器なので、仕方がなくベッドから起き上がり、おにぎりを作るためにのろのろと動き出す。
暗闇の中、台所の電気だけをつけて、爆弾おにぎりを作成。
10分程度で作り終えて、ベッドへと返ると、何やら彼氏の体勢がおかしい。
「何してるの?」と尋ねても「いやぁー」と濁すばかり。
先ほどのイライラも重なり、「何なん!?」とキレ気味で聞くと、それでも返事を濁して、人のカバンの上に本を投げる。
「ちょっと!!!」
とげのある声で、彼氏の投げた本を見ると……ん???
何故か先ほどまで雪が読んでいたエッセイである。
一体何……?
「……」
バツが悪そうに壁際を向き、寝たふりをする彼氏を後ろから揺さぶると、しぶしぶと話し始める。
「いいなぁーってさっきから何回も言ってたから聞かせたいんやろうなぁーと思ったんやけど、素敵なものとか素敵なセリフがのってるなら、こっそり読んで今度雪にプレゼントしようかと……」
照れくさそうに話す様子に、惚れた弱みか、ノックアウト。
だが、そこは素直でない雪なので、「結婚式の話だから、何にもプレゼントとかできないし!」と可愛くない感じで突き放してみた。
その時の頬が緩みっぱなしだったのは、自分だけが知っている闇の中の真実である。




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No  539

変化

激しくブログを開いていなかったのは、仕事が忙しかったから……ではなく恋愛にかまけていたからだったりする。
それはともかく、仕事をして一年。。。
実は、転職してたりする。
前に居たのは小さな個人クリニックだったが、不妊治療の培養士として胚を触って一年。
そろそろ本業に戻りたくなったのだ。
元々カウンセリングを離れるつもりはなかったのだが、多少当初の契約と違うことになり、カウンセリングから切り離されて1年。それなら思い切って少し大きめの病院に移ろうと面接を受けたところ……とんとん拍子に進んで今に至る。
また、一からやり直しで、責任が今よりさらに重くなっているが……給料袋も重くなったようで(こらっ)、嬉しい限りである。
プライベートでは、一応結婚を視野に入れつつ付き合い始めた彼氏と現在約1年というところか。
相方は馬鹿で、女心が分からなくて、部屋が汚くて、底抜けにお人好しで、叱られると子供みたいで、なんでもおいしそうに食べてくれる男である。
正直どうなるかは分からないが、取りあえず今は仕事もプライベートも目の前のことだけ見て進んでいけたらと思う。


追伸:
最近は真面目にお仕事しておりますw
ブログはほとんど書く暇がないので、亀の更新ですが、取りあえず広告が出ない程度にはまた頑張っていこうと思っています。

おまけ
予防的乳房切除の一件で話題になったアンジェリーナジョリーの家系図。
乳がん・卵巣がんの方を黒に塗りつぶしてあります。
ウィキペディア情報から引っ張ってきたので、どこまで正しいかわかりませんが(笑)
典型的な遺伝性乳がん卵巣がん家系なのが分かります。
……とまぁ、真面目に働いてますよ~っと自分の仕事を少し紹介してみました。

アンジーの家系図  


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No  538

私でいい。私がいい。

たった一文字の違いが、恋愛においては重大だったりする。
昔の憧れの男性と再びデートに行ってきた。

3年前自分が始めた勢いの恋は若さの象徴だったと、今ならわかる。
変に重ねてしまった年齢と経験は人に勢いを失わせる。
デート中、隣で歩く彼に色々と考える。
この返事はどうなんだろう? こういう男性は付き合っても大丈夫なのかな? これって大事にしてくれるの? 重いって思われない?
3年前の自分はそこまで考える余裕なんてなかった。
余裕というのか、見なければ行けない場所が分かってしまった分、幸せになりたい意識が強すぎて、気持ちにセーブをかける。
胸に飛び込んでいくことも、隣を歩いていて時折ぶつかる手を取ることもできない。
「仮に君を好きになって――」そう話す雪の言葉を遮って、「今は好きじゃないの?」そう返ってくる返事。
試されているような、見透かされているような返事に一瞬のうちに頭が働く。
「さあ? あなた次第じゃない?」
失笑とともに返した言葉は何にも可愛くなかった。訝しげな表情の彼に続ける。
「私のこと好きじゃない人に自分を背負わせるのは重いってわかってるよ……」
「触れたり、楽しいとか思ったら好きになっちゃうでしょ? だから、君が私のこと好きになってくれるなら、そうする……」
ぼそぼそとそう話す私に、隣でふっと吹き出す音が聞こえる。
「好きになってもいいよ」
そう言うが早いか、不意に肩を抱き寄せられた。
人ごみのど真ん中で、大きな上着の中に一瞬だけ閉じ込められる。
肺に入ってくる香水を含んだ空気は頭をくらっとさせた。
笑ながら怒りながら、何とか解放してもらう。
人ごみでなければしゃがみ込んでしまいそうな衝撃に、アルコールのせいか、はたまた別の要因か、心拍が上がる。
「好きは好きだよ。いつでも……。ただ、自分が信用できないから」
何とか落ち着かせて、気持ちを伝える。
「好きだと思ってるけど、好きじゃないかもって?」
少し的外れな返答に、伝え方を考える。
「別れてから、まだ一か月しか経ってないの。寂しいし、ひと肌恋しいし、恋人が欲しいだけかもしれない。でも、君は君として向き合いたいし、好きになるなら妥協とかクッション代わりじゃなくて、ちゃんと好きだって思いたい。じゃないと、もったいないよ……」
私が他の誰かに恋した時代を知っている男性。どれだけ好きだったか知っている男性。それが自分の気持ちを少し冷静にさせる。
「俺からは言えないから。見極めるのは君だと思う。ちゃんと見て、俺にどんなラベルを張るかは君次第だから。逃げないし、どこにもいかないよ」
そういって胸の前に手を広げられる。ウエルカムのポーズなのか、嬉しい反面、軽いなぁーと頭に浮かんだ。
抱きつくこともなく、唯となりを見る。
「君と付き合うと、ヒールを履けることは利点だね」
私でいいと思ってくれているのが分かる。多分、私も彼でいいとは思っているのだろう。
でも、もう少しだけ私のことで頭をいっぱいにしてほしい。
私がいいと言わせてみせる。私も彼がいい。彼じゃなきゃダメだときっと思えるだろうから。
アルコールでぼんやりとした頭でそう思った。

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No  537

気持ちの本質

本質はどこにあるのか……いろんな物事でそれを考える。
カウンセリング中は勿論、プライベートでも、自分の感情でも。。。
考えることは生きること。私にとってはそうなのだ。
雪に好意があるらしい男性が毎日メールをくれる。
「気持ちは受け入れられないから、お友達で」「今は仕事が一番だから、そういうのは困る」そういう話は何度かしたのだが、仕事を頑張る君を支えたい、会いたい、何かしてあげたい……といった内容のメールをいただく。
似たようなことを元彼にしたなぁとぼんやり考える。
何も望んでないから、唯来てくれさえすれば、なんでもしてあげる。愚痴でも、ストレス発散の手伝いでも、それこそ身体だけでもいいとすら思ったこともある。
相手に望まなければ、負担になんてならないのだと、すごく勝手に思っていた。
相手の望みに答えていればそこが自分の居場所なのだと思っていた。
相手に必要だと思われたくて、私しかいないと思われたくて、そこに存在価値を求めた。
なんて、重たい話だろう……。
愛情がある相手だっただろうから、無下にすることもできず、気が付けば抜けられなくなっていたのだろう。
そんな気がする。
日々のメールの内容に、好意をもってくれている男性を、正直重いと思ってしまった。
そこまでしてもらっても、私は彼を好きになれない。きっと。
また、無理だと断っているにも関わらず毎週のお誘いが来ることにも少し辟易した。
愛があり、お互いがお互いを捧げあっている相手であれば、きっと重いなんて言葉も出てこないのだろう。
だが、人生はそんなにうまくはいかない。
嫌いじゃない、好き、大好き、愛してる。言葉はたくさんあるけど、人生を捧げるほどの愛は世の中にそうあふれてない。
だから、元彼は私が重かったし、私はその男性が重い。
捧げてくれるものを返せないし、返すつもりすら元々ないのだから。
私の優先順位よりも自分の優先順位を上げてほしい。
その男性にそうお願いした。
そうしたら案の定、自分は暇だからいつでもいい。時間が合えばと言われる。
多分、元彼もはっきりとモノの言えない人だったから、こういうアピールはしていたんだろうな。
気が付かなかったから、終わりがきた。好意をもたれることで気が付いた自分の鈍さにあきれる。
元彼との最後のつながりである唯一残った着信履歴が雪の携帯電話から消えるまで後2件。
電話をかけたい衝動に駆れるが我慢する。一言お礼を言いたいが、そんな自己満足は相手は望んでいないだろう。
もう、前しか見ない。中途半端な優しさも持たない。
仕事も自分も大切にできる、人生のパートナーを見つけたい。
お互いの人生を捧げることなく、支えあえる相手を。
気持ちの本質はいつもそこにあるのだろう。


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No  536

恋のはじめ方

こんなタイトルのドラマがあったと思いながらの更新。
恋を忘れたことはなかったし、3年間ずっと恋していた自信がある。
それでも、相手が居なければ恋は出来てもお付き合いにはならない。
だったら違う恋を探すしかない。
過去ではなく未来を一緒に居れる誰かとする恋を。

大学時代――数字にすると6年も前だが――に憧れていた男性とデートしてきた。
あぁ、うちの大学の人だな(いろんな意味で^^;)とは思ったが、それ以上にこんな人だったかなぁーと思ったり、あぁこんな人だったなぁーと思ったり、まぁ色々と楽しかった。
その中で、その男性に抱きつかれる場面があった。
何気なく、ホラーを見て冷えたーと言っている雪を温めてくれたらしい……。
唯、抱きしめられてドキドキして、少しばかし喜んでも見たが、それでも違う胸を探している自分が寂しい。
自分が求めるのはいつでも洗剤の香りがして、決して筋肉質でない心拍が鮮明に聞こえている、そんな胸だった。
違う感触にドキドキと自身の心拍は上昇するが、失った安心感や落ち着いて感じられる暖かさが恋しいと思ってしまう。
違う、この人じゃない。
自分の五感が言ってる。
その声を聞こえないふりをして、笑うことにつかれる。
「無理しなくていいよ。別れたのは君のせいじゃないと思う。ただ、相手に何かを求めた瞬間に恋愛は終わる」
デートの相手にそう言われた。
求めたのだろうか……愛してほしいと。
唯、それを求められない相手とは遅かれ早かれこうなっていただろう。
「昔、君のことが好きだったよ」
私が、アルコールの入った頭で告白する。
「今は違うの?」
多少、小慣れた返し方をされる。
「わからない。別れたばかりで寂しいから、誰かに慰めてほしいのかも。でも、誰でも良いわけじゃないし、君に逢いたいと思った。大学を卒業した時の未練を思い出したから」
素直にそう返事をした。
「お酒飲むとこ、初めて見た。可愛いね。おいしそう」
そう言って笑ってくれた。
知ってるよ……だって、元彼も同じことを褒めてたから。おいしそうだね。可愛いねって。
「そんなこと言ってくれるのは君だけだよ」
常に元彼が頭の中にいる自分に自己嫌悪して嘘をつく。
「そんなことないよ」
彼はそれ以外何も言わず、お酒を飲む。
「……わからないから、もう少し付き合ってもらえないかな。君のこと好きなのか、好きになれるのか、好きになりたいのかを見極めれるまで、時間がかかると思うけど、付き合ってもらえないかな……」
無茶なお願いをする。
「ご贔屓にいただきありがとうございます。俺でよければいつでも」
また、彼は笑いながらそう言う。
あぁ、いいな。余裕があるんだ……。
ニコニコとお酒を飲み進める彼にそう思った。
「大学時代、私が君のこと好きだって気づいてたでしょ? 最近のメール見てわかってるんだろうなぁーって思った」
「うーん……もしかしてそうかも、と自意識過剰かな? を繰り返してた。いつもニコニコしながら走ってきてくれてたし」
「もし、告白してたらどうしてた?」
「……大学時代の俺に聞いてみないとね」
大事なところははぐらかされる。
というのか、縋りたいと思っているのを読まれている、そう思った。
女性のズルいところも、弱いところも、怖いところも知っている人の返し方だと思った。

雨が降った時の傘のさし方、絶妙な立ち位置で私が濡れないようにしてくれていた。
エスカレーターに乗る時にさりげなく後ろに回り、下る時はさりげなく前に行く。
気が付けば道路の方を歩いてくれていて、隣を見るといなかったりした。

慣れてるなぁー。さすが。
そう思う反面、やはり頭をよぎるのは不器用な元彼だった。

「また、誘っていいかな?」
「いつでもどうぞ。俺も楽しいし」
そう言う君に恋が始まればいいとそう願った。
自分と同じくらい不器用な人ではなく、自分の不器用さをカバーしてくれるくらい器用な人と。
「いつになるかわからないけど、告白の返事も考えておいてくれる?」
その質問だけ彼は少し目を大きくしてこちらを見た。
いつか告白が出来るなら、その時そんなつもりじゃなかったと言われるのは寂しい。
OKでもNOでもいいから、誰かが自分のことを少しでも長く考えてくれるように。
そんな呪いを新しい恋の始まりかもしれない場面にかけた。

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