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ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  365

犬も歩けば犯人をあてる8

大学3回生にもなると、週に一度くらいは授業がありません。
雪も例外ではなくて水曜日は毎週中休みで学校がありません^^
折角授業がないのだからと、朝から英語を勉強しよう! と決意するのですが、何時も目を覚ますと太陽の位置が高いです……。
休みだからと気を抜いていたら絶対に勉強なんか出来ないなぁーと水曜日になるたびに感じます。
大学院のこともありますし、もうちょっと気を引き締めなければ! という気になった水曜日でした。

小米雪


『犬も歩けば犯人をあてる』
〈第八回〉

 山口は葵を連れてこのマンションの四階へと歩いた。

「いいですか? このマンションの造りは少しだけ変わっています」

「そうですか? 2Kのいいマンションですけど?」

 にーけーとは何なのだろうか? 私は少し気になったが、放って置いた。葵のことだ、きっと部屋にも名前を付けているのだろう。

「部屋の内装の問題じゃないんですよ。このマンションは四階建です。その所為で、屋上へと通じる扉が四階に設置されてるんです。これが何を意味するかお分かりですか?」

 私は、

「ワンッ」

 と弾んだ声を出した。

 だが、私の声など関係なかったらしく葵は、

「分かりません」

 と言った。

「具体的にお話をしましょう。あなたはベランダで血が垂れているのを見た時、真上の部屋に走って行ったって言いましたよね? 具体的にはどの部屋へ?」

 山口はのんびりとした口調でそう言った。

 私は山口の忍耐強さに感動していた。この物分りの悪い葵にきちんと説明してくれるなんて……。

「えーっと、うちの部屋が302号室なので真上だから402号室です」

「それが間違いだったんです」

「えっ?」

「先程も言いましたが、この階には屋上へと通じる扉が設置されています。その所為で、302号室の上の部屋は402号室ではないんですよ」

「えっえー?」

「私は、あなたから真上の部屋だと伺っていたので、あなたの部屋から真上の部屋である401号室を訪問したんです。つまりその401号室が館山の部屋なんですよ。あなたが入ったのは402号室、全く別人の部屋なんです」

「嘘!」

 葵は口をぽかんっと開けて唖然としている。

 私は山口が私の方へ、

「ねっ」

 っと言ってウインクして見せたのでまたも気分がよくなり葵の腕の中で、

「フーン、フーン」

 と軽い鼻歌を歌ってみた。

「つまり、あなたが部屋を訪ねてくると思った犯人は如何しようか悩んだでしょう。もしかしたら、あなた共々殺してしまうつもりだったかもしれません」

 山口の言葉にショックを受けたのか葵はまた黙り込んだ。何と言ってもこの飼い主結構傷つきやすいのだ。

「しかし、あなたは部屋番号だけを見て錯覚を起こして隣の部屋を訪問してしまった。あなたが部屋を間違えた事を知った犯人は、この運を味方に付ける事を考えた。そして、あなたの部屋に死体を投げ下ろした。その後さっき言った様に自分も部屋に降りて行き、死体をソファの上に乗せると、今度は入り口から出て行った」

「何で帰るときはベランダからじゃなかったんですか?」

「ベランダから帰るより、入り口から出た方が時間的に短縮できます。降りるのは簡単でも登るのは中々難しいですから。登っている途中であなたが帰ってきたら大変ですしね」

 山口はそう言うとふぅと息を吐いた。

「後は証拠です……」

「えっ?」

 今回は私も山口が何を言いたいのか分からなくて、

「ワフッ?」

 という変な声を出した。

 

 ピンポーン

「はい?」

 チャイムを押すと部屋から一見として堅気ではない男が顔を見せた。

「すみません、何度も」

 山口は人当たりのよさそうな笑みを浮かべながら頭を下げた。

「ああーこの間の刑事さんですね。今度は何か?」

「ええ。失礼ですが、この部屋のルミノール反応を取らせていただきたいんです」

「はぁ?」

「簡単に申し上げましょう。山城彬さんを殺したのはあなたですね」

 山口はキリッとした目で館山を睨みつけるとニヤリと笑そう言った。

「何をおっしゃってるんですか。死体があったのはこの真下の部屋に住む女の家でしょ? 何故私に逮捕状なんて」

 館山はいつもと同じ自信満面の笑みを崩さぬままそう言った。

「残念ですが、犯人はあなたです」

「ほぉ……それだけ言い切るのならそれなりの証拠があるんでしょうね? いいんですか? 私は警察にも弁護士にも知り合いがおります。あなたもまだ若い。職を失いたくは無いでしょう?」

「そうですねぇ……。でも、犯人を逃したとあっては上司にどやされてしまいます」

「ふふふっ。いいでしょう。で? その証拠というものを見せていただきましょうか?」

「あなたが犯人に仕立て上げようとした女性の部屋でこんな物が見つかりましてね」

 山口は背広の内ポケットからハンカチに包まれた何かを取り出した。

「何ですか? それは」

「簡単ですよ」

『犬も歩けば犯人をあてる』〈第九回〉へ続く。

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この記事のコメント

No.1167
まいど~
建造物の構造が複雑になってるのですね~
盲点でした~

まぁ兎にも角にも、虎もハムも仕事納めになりました~年末気分で巨竜戦とレオ日尻を楽しみたいです
ハムもあの貧打でよくやったと思います・藤井投手の渾身のピッチングに来期の輝きが見えました
ではまた
2008-10-22 Wed 23:50 | URL | ヒポユキ #-[ 内容変更]

No.1168 ヒポユキさんへ
まいど~^^
すみません、こんなオチで^^;
次回は皆さんにもっと推理を考えてもらえるようなの書きますね~w

本当に虎もハムもお疲れ様でした~と言いたい気分ですw
本当にハムも頑張ってましたよね^^
唯、ダルが悔しそうで、もう一度投げさせてあげて欲しかったなぁーと思いましたw
ではでは
2008-10-23 Thu 23:04 | URL | 小米雪 #2zzHlsOw[ 内容変更]

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