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ブルームーン 学ランと私 3
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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  76

学ランと私 3

この記事は「学ランと私」   の続きになります。

一人の友達を男の子であると理解することは難しいようで本当にたやすいことだった。
よくよく考えれば(考えなくても?)分かることであるし、男の子だと理解したからと言って彼と自分との関係が変わることは何ら無かったのだ。強いて言うならば、自分の意識の問題であるし、これは誰が悪い訳でもない。
唯、日常のふとした瞬間に、あーそういえばそうだったと再認識するくらいであった。
それでも、少しずつ彼の話すことや行動が気になりだした。
意識をするというのはそういうことなのであろう。
話をしていると、少し前のような気楽さはないものの、何所かこの時間が続いて欲しいと願っているのだ。
まるで少女漫画のようだと、今の私なら笑うだろう。
授業中、居眠りの常習犯だった彼は何時ものごとく机に伏せていた。
前までならば、「あーあ、怒られても知らないぞー」くらいに思っていたのだが、不思議と規則的にゆれる後姿が心地よかった。
私の席は彼からは少し後ろで、彼の姿を存分に見ていることができた。
ペン回しに挑戦してはペンを落とし、周りの誰にも見られていないか確認している馬鹿な姿や、眠そうに欠伸をしながらプリントにメモをとる姿、数学の時間だというのに彼の机に出ているプリントは理科であること。
色んなことを勝手に見てはふっと幸せを感じる自分を見つけていた。
その所為か、今でもあの時の恋を思い出すたび出てくる彼の姿は授業中の後ろ姿である。
彼の自分よりも一回り大きな背中に着ているあの学ランを思い出すのだ。
雪の中で学ランというのは初恋の象徴のようになっているのかも知れない。
よく、こんな言葉を耳にする。
「初恋は実らない」
何時、誰が言い出したのかは知らないが、その言葉を身を持って実感するのはこの時はもう少し先であった。
彼を意識する事件となった文化祭も無事に過ぎ、何時しか耐寒学習の名の下に行なわれる遠足の季節になっていた。
今思えば、行事の多い学校だと少し笑えてくるのだが、その時の私には唯友達と何をしようかということしか頭に無かっただろうと思う。
遠足の前日のことだったと思うが、その当時の私は手作りお菓子なるものが大好きだった。
実際に作っては学校に持っていき友達に配っては一緒に食べていた。
その日も、お菓子を作ってきていたのだ。
お菓子は何時も多めに作る為、昼休みに友達と食べても少しあまった。
そのケーキを如何しようかと考えていると、友達が彼にあげればいいと言い出したのだ。
この歳の女の子というのは、なんともこういった類の話が大好きで、別に好きだといった訳でもないのだが、妙なセンサーでそれを感知し、アレやこれやと世話を焼いてくれる。(それがありがたいかどうかは別として……)
この時も、その友達が、
「なぁなぁ、I君! 雪がお菓子作ってんけど、余ってるらしいでー! I君も食べへん?」
などと声をかけてしまった。
その時雪の手元にあるケーキは三つで、とりあえず声をかけてしまったので、手を伸ばす彼に一つ渡した。
さて、残りの二個を如何しようかと悩んでいると、その友達が
「うちもう一個食べる!」
と、こっちが本当は目的だったんじゃないだろうかと思えるぐらい元気よく手を上げて見せた。
はいはい、といいながらその友達に一つを渡し残りの一つを見つめていると、彼が再び手を伸ばした。
「何?」
意味が分からず尋ねると、
「俺がもう一個食べる」
と彼は私の手からケーキを奪って帰ってしまった。
その時の私が少しだけ嬉しいと感じたのは、この際自分の作ったケーキが全てなくなったからということにしておきたい。
しかし、このケーキがこの後雪に大きな衝撃を与えてくれるなんて、考えてもいなかった。

「学ランと私 4」に続く。

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この記事のコメント

No.176
読んでて自分も中学時代に帰ったような
すごく微笑ましい気持ちになりました^^
好きな人を見てるときって言葉では
言い表せない幸せな時間なんですよね♪

お菓子を作って学校に持っていくなんて女の子らしくていいですね(≧∀≦)
私はバレンタイン以外でやったことないです(^^;
2007-11-25 Sun 23:15 | URL | hikaru #-[ 内容変更]

No.179 hikaruさんへ
雪も書いてて一人で懐かしんでおりますw
そうなんですよ~!!
なんか、好きな人を眺めてるとほわーんとするんですよ(笑)

お菓子作りはこの後に起こった事件(?)の所為で今はめったにしないんですよ~
まぁ、これも懐かしい思い出って感じですかね?
2007-11-26 Mon 00:03 | URL | 小米雪 #2zzHlsOw[ 内容変更]

No.181
うわあ、なんとも甘酸っぱい、胸の中がぐるぐるふわふわしてくる話ですねw
自分は小学校時代にかるーく初恋しましたが、多感な青春時代の中高大学時代は恋遠き女だったので(非恋愛体質・・・)、こういうステキなお話に憧れます。
続きが楽しみです♪
2007-11-26 Mon 10:19 | URL | 樹林 #iSRU2vB6[ 内容変更]

No.182 樹林さんへ
そうなんですよ~!
甘酸っぱい青春の思い出です(笑)
雪の中で一番青春っぽい恋愛ってこれじゃないかなぁ~と未だに思いますw
後で思い出してみればいい思い出ですけど、恋愛真っ只中の時は相当心臓に悪かったのを覚えてます^^;
2007-11-26 Mon 17:41 | URL | 小米雪 #2zzHlsOw[ 内容変更]

No.190
うおおおおおお

初恋の人が 遠足で オラのパイの実を
食べて 「 オレ パイの実だいすきw 」
っていったの思い出しました><。

くっそおおおおおおお
ナキソーデス・・・
2007-11-28 Wed 00:56 | URL | ヨヨ子 #-[ 内容変更]

No.195 ヨヨ子さんへ
ヨヨ子さんの初恋のお方、ホットケーキにパイの実……羨ましい(おいっ!)
自分が好きなものを好きな人も好きって言ってくれたら嬉しいですよね~i-278
2007-11-28 Wed 21:08 | URL | 小米雪 #2zzHlsOw[ 内容変更]

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