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ブルームーン

ここでは小米雪の普段の生活で気になるお話をエッセイ形式で書き記していきますw
No  83

サンタクロースの落し物

「サンタさんは本当に来るの?」
幼き日に多くの子供同様、雪が両親にした質問である。
「いい子にしてたら雪にもサンタさんが来るよ」
そして、両親もまた月並みな言葉を返した。
サンタクロース。この人の存在はこの次期の子供達にとって大きなものである。
クリスマスイブの夜には雪も、サンタクロースを待つために、眠い目をこすって夜更かししたものである。
幸いにも、毎年雪の家にはサンタクロースはやってきた。
25日の朝に両親が雪を起こし、
「雪! 枕元になんか置いてあんで!」
といいながら、枕もとのプレゼントを指差す。
雪は大変物事を信じやすい子供であったので、
「えっ! わぁーサンタさんが! お母さん、サンタさんが来たー!」
と喜びながらはしゃぎまわるのだ。
今思うと、あれは子供にだけ許されるプレゼントだったなと感じる。勿論、プレゼントをもらえることだって嬉しいのだ。でも、サンタクロースが自分のもとにやってきて、プレゼントを置いて行ったということの方が実際は何倍も嬉しかった気がする。
何処かの見知らぬおじいさん(何故かしらおじいさんである)が自分のことを見守っていて、自分の欲しいものをきちんと届けてくれるのだ。今考えても凄い話である。
ふと、そのプレゼントをくれていたのが両親であることに気がついたのは何時のことだろうと考えた。
しかし、如何してもサンタの存在を信じなくなったのが何時のことなのか思い出せないのだ。
いや、今もどこかで信じているのかも知れない。サンタクロースの存在を。
この話を考えていて雪は、高校に入ってからのあるクリスマス間近の不思議な出来事を思い出した。
高校二年の時だったと思うが、雪はあるキーホルダーをお守り代わりにずっと持っていた。
昔大切な人がくれたものであったのだが、そのキーホルダーも古くなっていたのか、ある日気がつくと根本からぱっくりと割れていて、ついていた筈のイルカがどこへ行ってしまったのだ。
本当に泣きそうになった。何時しか持っているのが当たり前になっていたので、それが手元にないというだけで、あんなに不安なものかと思ったのを覚えている。
暫くは落ち込む日々が続いたのだが、友達には、
「古くなってたんだから仕方ないやん」
と言われてしまい、親からは、
「あんたそんなんもっとったんや?」
とまで聞かれてしまった始末。
自分にとっては大切なものでも他人にとっては勿論そうではない、という教訓を得たのもある意味この事件のお陰かもしれない……。
話がそれてしまったが、とりあえず雪は周りがあまりに慰めて(?)くれないので、また少し落ち込んでいた。
そんな時だ、ある落し物を見つけたのだ。
雪の家の前、それも本当に玄関のドアの前の真ん中に何かが落ちていたのだ。
なんだ? と思いながらその何かをかがみこんで拾ってみると、それは小さなキーホルダーだったのだ。
勿論雪が落としたものとは別物であるのだが、唯、面白かったのが、そこに落ちていたキーホルダーもイルカだったのである。
雪が落としたのは二匹のピンクとブルーのイルカが仲良く並んでいるものだったんだが、落ちていたものはブルーの大きなイルカと小さな色んな色のイルカが五匹くっついているものであった。
質も似たような感じで、まるで誰かがわざわざ置いてくれたのだろうか、と思ったくらいである。
キーホルダーを拾った日は確か12月の23日だった。

「サンタクロースの落し物2」へ続く。

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